カテゴリー: 創作

【創作】バレンタイン2023

好きな創作者さんがいる。仮にSさんとする。全然違うジャンルでコンスタントにずっと作品を書いている人。漫画描きさん。
Sさんの作品は読みごたえがある。ページ数も多いし、ストーリーも骨太。そこに乗ったキャラクターたちの心情の変化がいつでもとても豊かに描かれている。傾向としてはシリアスなものが多い。わりとパターン化されていて、すれ違いがあり、避けたりぶつかったりしながらも最後はお互いの気持ちをちゃんと理解し合う、というもの。

この人は切ない話ばかり書くなあといつでも思っている。紆余曲折を経て最後はいつもハッピーエンドになるのでその点は安心して読むことが出来たのだけれど、どの話もすれ違いや喧嘩、忘れられない過去の相手の登場という不安要素が必ずあって、もやもやした気持ち、もどかしい気持ちにさせられる。作品数はかなり多い方だけど、どの作品もそうだ。たまに違うカプを書いてもそうだ。
物語の中でくらい幸せな二人を見ていたい私としては、自分とは正反対だなあと思っていた。でもだからこそ物語に深みが出る(最後に確かめ合う二人の気持ちが強固になるとか。落としてあげるみたいな)とも感じていた。そこがこの人の作品の好きなところだ。好きだけれど、憧れるかと言えばそれはまた少し違うかな、とも。

ところが最近の私は、すれ違う二人の話ばかり書いている。 なんか、そういう時期っておとずれるものなのだろうか。 一応自分の中ではまごうことない両思いで、そこに行きつくまでの過程としてすれ違っている二人を書くことが楽しいのだけど、まさにそういう感じ?だって、この設定の二人に関しては両思いになって幸せになるところよりも、色々な葛藤とかすれ違いとか些細な嫉妬とか、そういうのをかくのが楽しい。その先の幸せな未来は、きっとあるのだけど、その場面を書きたいとそこまで掻き立てられない。
Sさんがどういう思惑で書いているのかはまったくわからないけど、やっぱり年々趣味嗜好って移ろうものだなあと感じる。テセウスの私だ。

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【創作】記憶喪失シリーズ、完結

「まさかこんなに物語を展開することが出来るとは思っていなかった」というのが素直な感想。
漠然と頭の中に思い描いていた物語を、納得のいく形で無事完結に持っていくことができてて本当に嬉しい。書きあがったものを読んで、ほっとしている。2023年、幸先良し。

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【創作】焦燥はそれでも甘くて

・6……11への恋を自覚しきれていないが、聡明な11には惹かれている。
他の女性とデートなのだろうと思い込んでもやもやして恋を自覚しかける。
諦め半分。叶うはずなど万に一つもないと思ってる。
だから自覚していないというよりは傷つきたくないから目を逸らしている感じ。

・11……6への気持ちはしっかり自覚している。
強気に攻めていくし今日のデートで落とすつもり満々だったけれど、
あまりに相手が上の空なので今日のところは断念。
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【創作】鍵剣協奏Ⅱ関連作品

かねてから書いてみたかった設定や、逆に自分の中には全くなかった発想にも触れられたりして、書いていて楽しかったです。新しい116をこの手で生み出すことができてとてもよかった。いいきっかけだった。

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【創作】お題詰め12

いつか書き上げられたら…とは思っていたけど本当に完走できる日が来るなんて、と感激してる。
丸二年かかったことになる。よく成し遂げた。自分を褒めたい。

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【創作】夢見鳥の鼓動

R2.9.20TM14刊行116アンソロ「エデンの純愛」への寄稿作品。
刊行から一年が経過(!)してWEB再録も解禁の時期となったので、サイトの方にはあげさせていただきました。
懐かしみながら作品や初めての原稿生活を振り返る。

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【創作】七つ下がりの雨と恋

ななつさがり‐の‐あめ【七つ下(が)りの雨】
午後四時過ぎに降り出した雨。大概は長く降り続くので、なかなか終わらないもののたとえにいう。(“デジタル大辞泉”より引用)

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